FTMの僕がバックパッカーとして世界を周って分かった当事者目線の3つのこと

2016/09/14

こんにちは。ジャンです。今日は僕がバックパッカー旅をして分かったことをお話ししたいと思います。

 世界をこの目で見たい!

僕は大学生の頃1年間休学をして半年くらいバックパッカー旅をしていました。周ったのは13ヵ国くらいだったかな?アジアやアフリカを中心に旅をしていました。高校生の頃から国際協力や世界の格差、貧困の問題に興味があったので国際協力系の業界で働きたいと思っていました。今は青年海外協力隊候補生の身分です。

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大学では国際協力論のゼミに所属し、大学2年次にはフィリピンのスタディツアーに参加しました。机の上では感じられなかった景色、匂い、空気。この目の前の出来事は僕にとっては一過性の非日常ですが、個々の人たちにとっては紛れもない日常でした。

僕は思いました。「若いうちにこの目でもっといろんなものを見たい。特に途上国の現状を見てみたい」そして大学3年次にはアルバイトを3つ掛け持ちしてめちゃくちゃに働き、バックパッカー旅の資金を稼ぎました。

僕は大学2年生の秋頃からどんどんカミングアウトをしました。しかし、あまり本気で自分と向き合えていないような状況が続いていました。そんな曖昧な状態で日本を出て、初めの1ヵ月だけフィリピンで英語留学をして半年間放浪しました。いろいろな人と出会い、話をして、様々なものを見て、写真を撮りました。

f:id:PioneerLGBT:20160416135908j:plainバングラデシュの端。向こうに見えているのはインドです。これ旅した中で一番きれいに取れた写真ね。笑

僕が分かった3つのこと

僕がこうして旅をして、LGBT当事者として分かったことは大きく以下の3つのこと。

1.どんな国にもLGBT当事者はいる

まず、どんなにLGBTに差別的な国にも必ず当事者はいます。イスラムの国であるバングラデシュでは、首都ダッカ出身のゲイの活動家に会いましたし、アフリカのナミビアという国ではレズビアンの女の子たちのグループに会いました。理解のある国、ない国、ひどいときには犯罪になってしまう国でも、確かに当事者はいるのです。

時に「自然の摂理に反する」なんてことを言う人がいますが、どんな国にも当事者が存在することがLGBT問題が「自然の摂理」そのものであることの証明ではないでしょうか?

2.どこに行っても性別からは逃げられない

前回も書きましたが、どこに行っても当時の容姿だと、「お前は男なのか?女なのか?」とは聞かれました。僕はその時のノリだけで答えていました。世界のどこまで行っても自分とも、自分の性別とも道連れだったのです。ちなみに、女と答えた方がリスクは上がりますが待遇は良くなります。女子1人旅する人は気を付けて!危ないところや暗いところにはいかないこと!そして日本人が海外でモテるからってあんまりたぶらかしちゃだめよ。笑

旅に出ると普段の何倍もの出会いがあります。日常生活でも、新しいバイトを始めたり、交流会に参加したり、いろいろな場面で人と出会うことはあります。それがすごい速さ&回数で訪れる感じ。ですのでなおのこと自分のアイデンティティを考える機会が多くなります。

そこで僕が分かったのは、女性だと認識されたときのの居心地の悪さ。「僕は男性として認識されたいんだ。女性として認識されるのが苦痛なんだな」とはっきりと自覚できました。

だから僕は、男性として認識されて生きることを選びました。

3.自分が幸せにならなければ人を幸せにはできない

僕は自分のことは後回しで考えることが多い方でした。なんとなく、自分に対して諦めを感じているような状態です。誰かが楽しめる状況を作り出せて、その人さえ喜んでいればそれでいいと思っていました。しかし旅をしていて、そうではないなと感じるようになりました。そもそも旅が、初めて誰の役にも立たないけど心の底からただ自分のためだけにやりたいと思えたことだったんですね。

僕が好きな言葉に”自他不二”という言葉があります。大乗仏教の教えですね。この世のあらゆる対立概念は本来は一つである、ということ。白と黒、大人と子供、男と女、上と下、実はそれらは人間が勝手に分けたもので、すべては繋がっている。

色即是空、空即是色。ということです(僕は仏教が好きなんです)。

もっとわかりやすく解釈していくと「すべてのことは繋がっているから、自分が幸せでなければ他人を幸せにはできないし、他人が幸せでなければ自分も幸せにはなれない」ということなのです。だから僕はLGBT当事者で悩んでいる人に対しても何かできないだろうか?と思うようになりました。

当事者の自尊心を高めたい

僕の知る限り、そして体験した限り、性同一性障害者や同性愛者はとても自尊心が低いことが多いです。僕もそうでした。”普通”から外れてしまっている自分を好きになれないのです。

僕は旅から帰ってきて、旅に出る前より自分のことが好きになりました。自分ですべての行き先を決めて、様々な人と出会い、ボロボロの車で国境を越え、時には価格交渉し、様々なトラブルを乗り越え、インド人と喧嘩して、レソト人と昼間から酒を酌み交わした。そんな自分を少しだけ誇らしく思えるようになりました。

自分のことを好いていると、周りの人も自分を好いてくれます。そうなると自分を好いてくれる周りの人のことも好きになります。すべては繋がっているからです。

僕は当事者の自尊心を高めたいと思っています。自分のことを好きになってほしいと思っています。時にはLGBT当事者じゃなくても自分のことが好きじゃない、と言う人もいるでしょう。そんな人も含めて、まずは自分が自分のことを認めてあげられるようになってほしいと思っています。

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当事者だから○○ができない。と考える方は多いでしょう。ですから、僕たちがパイオニアとして、当事者だけど○○できた!の前例を作っていきたいのです。「コイツができたなら私にもできるかも」と思えるようなロールモデルになりたい、そういう風に思っております。

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