FTMの僕がホルモン注射をやめたわけ

2016/09/14

こんにちは。今日はFTMの僕、ジャンがホルモン注射に関して思うところをお話ししたいと思います。ホルモン注射を半年ほど打って、やめてしまったのは何故なのでしょう?

 ホルモン注射の効果の程は?

FTMの方なら1度は考えたことがあるであろうホルモン注射ですが、僕は2014年9月~2015年3月頃までホルモン注射を打っていました。3週間に1回、エナルモンデポーという男性ホルモンを250ml打っていました。本数で言えば7、8本くらいかな。

注射をすると声が低くなり、筋肉質になって、髭も生えてくるなど、FTMにとっては嬉しい様々な変化が訪れます。

その一方で、副作用としてニキビができる、注射した患部が痛む、熱が出る、精神的に滅入るということもありますし、肝臓の負担にもなるのでよく考えて治療を進めるべきでしょう。

結論から言いますと、僕は打ってよかったと思っています。僕の場合困った副作用はニキビが少しできやすくなったくらいでした。声が低くなり、パス度はグンとアップ。僕は注射をした後から一時期コールセンターで働いていましたが、事情を知っている上の人を除いて、周りの人にも電話対応をするお客様にも女性だとは思われませんでした。

あぁ、ものすごい生活しやすい!

声が変わるだけでここまで変わるものなのか、と感激したものでした。

f:id:PioneerLGBT:20160423180843j:plainひゃっほー!

じゃあなんでやめたの?

「そんなにいい思いをしたのにどうしてやめたの?」

と思うことでしょう。僕は以前の記事で書いた通り、青年海外協力隊として海外に派遣されることが決まっています。

前例がない!協力隊50年の歴史で初のトランスジェンダー隊員?ジャンの自己紹介

この青年海外協力隊、健康診断がメッチャ厳しいんです。1次選考の際に自分で健康診断を受けに行って書類提出、2次選考の際にも必要があれば問診(僕は貝アレルギーについて事細かに聞かれました)、合格後も訓練所入所前に健康診断を受診する必要があり、入所をしてからも健康診断。健康体でなくなれば派遣延期、もしくは取り消しもあります。更に健康上の理由で不合格になった場合、そのデータはしばらく保管されるため再受験しても合格が厳しくなるんだとか…。日本のように快適ではない途上国に2年間派遣されるので、体が丈夫な人が求められているんですね。

僕はこの時匿名で問い合わせをしました。「ホルモン注射を派遣後に打ち続けることは可能ですか?」と。

回答としては「向こうに行ってからの治療はNG。また、日本の訓練所に入所した後も治療は控えていただきたい」ということでした。

これを受けて僕はホルモン注射をやめました。

僕は男になるために生きているのではなく、自分がやりたいことをやるために生きているからです。

注射をやめてからは…?

注射をやめた後少し経つと生理がくるようになり、筋肉質ではなくなりました。ニキビもできなくなり、友人♂にも「なんか見た目が少しずつ女に戻ってきた感じするな?」と言われました。とは言っても声が低いのと、友人の言う「女に戻った感じ」もよく会う人でなければ分からないような程度なので、初対面でばれる事は今も殆どない(はず)です。

注射をやめてから1年以上が経過しましたが、僕はこれはこれでよかったんじゃないかなと思っています。治療中は控えていたお酒も今はほどほどに飲みますし、何よりお金がかからないですから。笑

筋肉もまぁ、治療中も僕はあんまり頑張って筋トレとかしなかったので別にいいかなと。バックパッカーで荷物背負って帰ってきたころ、この頃は全く治療もしていない女体のままでしたが、図らずもそれなりに筋肉がついていました。そんなもんです。やらなきゃつかないのよ。

僕は帰国をしたら治療を再開しようかなとも思っていますが、今のままなら特に必要もないのかなーとも思っています。

結局その人にとって必要かどうか

僕は声が低くなったことでパス度が上がり、快適に生活できるようになりました。やめた後も声は低いままですし、生理が来るのも面倒だけどまぁいっか、と思っています。

どうしても、周りが戸籍変更までしてるからそこまでしたい!というトランスジェンダーの方は多いことでしょう。しかし、ご自身の人生にとってそれが本当に必要かどうかで判断していただきたいなと思います。戸籍変更も悪い事ではないですし、生理がどうしても嫌だ、という人もいることでしょう。

ただ、性別に振り回され過ぎてほしくないな、と思います。所詮は性別です。男であるためだけに生きているわけではないはずです。男になっても(もしくは女になっても)、まず人としてできていなければ話にならないと僕は思っています。僕が人間できてるかって言ったら、否、できておりません。精進します。

治療にはリスクが伴います。あなたの生活の質が治療によってよくなるのかどうか、で判断してほしいと思います。

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