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2018年2月25日完 パイオニアのご愛読ありがとうございました!

なぜ青年海外協力隊?国際協力師を目指す僕が協力隊に応募した理由

2016/09/14

こんにちは。ジャンです。いい加減青年海外協力隊の記事を書けよ!ということで今日は協力隊の話です。

受験した時の性別

僕は2015年の春募集で合格し、青年海外協力隊候補生となりました。僕は戸籍上女性で女性名のまま改名もしていないので女性として受験し、なんとか合格しました。今はいろいろあって(残念ながら今はまだ僕から詳しいことをお話できる段階ではないので割愛しますが)、「トランスジェンダーの隊員」ということで派遣される予定ではありますが、僕はそもそも女性隊員として派遣されることを前提で受験しています。

前例がない!協力隊50年の歴史で初のトランスジェンダー隊員?ジャンの自己紹介

女性として認識されるのが苦痛で診断書をもらってホルモン注射まで始めたのに、治療もやめて協力隊に行くことを選びました。

FTMの僕がホルモン注射をやめたわけ

この青年海外協力隊、健康診断がメッチャ厳しいんです。1次選考の際に自分で健康診断を受けに行って書類提出、2次選考の際にも必要があれば問診(僕は貝アレルギーについて事細かに聞かれました)、合格後も訓練所入所前に健康診断を受診する必要があり、入所をしてからも健康診断。健康体でなくなれば派遣延期、もしくは取り消しもあります。更に健康上の理由で不合格になった場合、そのデータはしばらく保管されるため再受験しても合格が厳しくなるんだとか…。日本のように快適ではない途上国に2年間派遣されるので、体が丈夫な人が求められているんですね。

僕はこの時匿名で問い合わせをしました。「ホルモン注射を派遣後に打ち続けることは可能ですか?」と。

回答としては「向こうに行ってからの治療はNG。また、日本の訓練所に入所した後も治療は控えていただきたい」ということでした。

これを受けて僕はホルモン注射をやめました。

僕は男になるために生きているのではなく、自分がやりたいことをやるために生きているからです。

青年海外協力隊って?

青年海外協力隊は日本国際協力機構(JICA)が行う事業の一環で、2年間海外に派遣されて現地活動を行うものです。1度行くと2年間の間に日本に帰国し良いのは1度のみ。書類の1次選考と面接の2次選考に合格すれば晴れて協力隊の候補生となり、訓練所で訓練を受ける資格を得られます。

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青年海外協力隊はボランティア活動です。ボランティアというと自分で出費して行うものかと思われるかもしれませんが、これは国の事業なのですべて税金によって賄われており、僕らはお金を出す必要はありません。現地での生活費も支給されます。更に無職の場合それとは別に手当ても付きます。月8万5千円くらいだったかな?それが日本の口座に毎月振り込まれる。なので8万5千×24か月=204万円、約200万円が帰国時点でたまっていることになります。

僕は元々大学院で途上国の公衆衛生について学び公衆衛生の修士号を取得したいと思っていました。しかし結果は不合格。その大学院は「途上国の現場で働いたことがある人」が望ましいと謳っていたので、新卒のまま浪人を繰り返しても合格は難しいでしょう。

僕のキャリアプラン

そもそも僕が大学に入ったときのキャリアプランは30歳になる前にこの3つの条件を満たすことでした。

  1. 英語+もう1か国語で仕事ができるくらい話せるようになる
  2. 大学院で専門性を身に着け、修士号を取る
  3. 途上国で1年以上働く

いかがでしょう?青年海外協力隊はこの3つの条件を一気にカバーできるのです。1に関しては派遣された国の言語ができるようになる。3は必然的に満たされるため、これによって「途上国現場勤務経験者」を求める大学院側の募集要項を満たし、2の大学院合格のための土壌となる。非常に合理的だということです。ですので僕が青年海外協力隊になるのは、国際協力師になるための1つのステップだったんですね。帰国後にたまっているはずのお金で大学院に行こうと思っています。

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ということで、協力隊は本当に初めの一歩、むしろ初めの半歩くらいの状態なのです。まだまだ。

なによりありがたいのは僕がトランスジェンダーの隊員として行けるという事。少なくともJICA本部の認識では初のトランスジェンダー隊員だという事らしいです。最近では同じようなFTMの人から連絡をいただけることがあり、また本部の方もかなり協力してくださっているので大変恐縮です。しっかりと現地で活動してきたいと思っています。

また進展があればここでもきちんとお話したいと思うので、お楽しみに!

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