何故、日本人経営の海外現地ウエディング会社はあるのに、同性結婚は扱いが少ないのか?業務提携打ち合わせで感じた結婚の価値の違い
2016/07/30
同性結婚で注目度が増している海外×LGBT=パイオニア。純粋に同性結婚の注目度が増している昨今だからこそ自然とアクセスも増えるのかもしれませんが、そもそも皆さんは海外で同性結婚を挙げたいか?日本で同性結婚を挙げたいか?パイオニアアンケートにて得られた結果は衝撃なものだった。
昨日、ジャンのツイッター呟きにもありましたが、ジャンとスカイプMTGを行いました。
6/1の3 good things
①ヒロトさんとSkypeミーティングで色々話せた!
②5時半に起きて行動できた。
③図書館に本を返しに行けた!#3good #3goods pic.twitter.com/gS9rAe6UiJ— 海外×LGBT=パイオニアJANの呟き (@pioneer_lgbt) June 1, 2016
私はジャンの毎日更新される3goodsが大好きです!3goodsは単にその日、良かった事を3つ挙げるのですが、これが1日の反省にもなり、今日は何が良かったか?と自ら考え良い事に目をむける習慣になります。いつもジャンの3goodsが、日本と時差が3時間、3時間早い世界を生きている私の寝る前に更新されるので、ジャンのお手製3goodsをみて、「よっし!明日も気合いれてこ!」と床についています。
特に、昨日はあさひの挙式イベント後、リアルタイムで胸の中をみる事が出来、
幸せで満たされる気持ちと、今、ここにいる自分の有り難みを感じられました。結婚。その言葉にどれだけの想いが詰まっているのでしょうか。私自身、ニュージーランド到着時、同性結婚の斡旋のため現地のウエディング会社とコンタクトを取らさせて頂き、直接、何度かお会いし、業務提携を依頼しようと試みました。しかし、現実は厳しい。価値のギャップに大きく悩まされ辿り着いた答えは話はなかった事に、、、。
今日は、昨日のジャンのMTGにて「え?そうなんですか?」とジャンが一番ビックリした同性結婚の海外挙式について、改めて私も考えさせられるきっかけになったので共有する事にします。
LGBT挙式イベントから考えたい、実際、海外現地にある日本人経営のウエディング会社が同性結婚を取り扱わない価値の違い
まず、冒頭に述べた、パイオニアのアンケートの現在(2016年6月2日)の集計で得られた結果には、
以下の結果が出ています。
なんと、ご回答者の8割が国内で挙式を挙げたいとの結果だったのです。この結果は衝撃でした。今では当たり前になった海外挙式を差し置いて、LGBT業界では国内での挙式のニーズが高まっているとは。やっぱりアンケートは大切ですね。私は、情報が簡単に手に入るからこそ、海外との距離も近く感じられ、人生一大のイベントはお金を費やして行うものだと思い込んでいたからです。確かに、今、国内で挙式を挙げる利点はとても多いでしょう。これほど国内に関心が高いLGBT業界へ海外からアプローチするそもそも海外×LGBT=パイオニアになろう!は無意味だと思われるかもしれませんが、私はそうは思いません。今は、そうだけど、果たして3年後は?長い目をみて、私は割と厳しい目で日本のLGBT業界を見据えています。実際にどれだけのパートナー証明が発行され、どれだけ国内でLGBTイベントが行われても尚、精神的豊かを求めたり、知見を広げたりするための海外というパイプはLGBT業界では必要不可欠だと感じています。
海外現地の日本人経営ウエディング会社の同性結婚の扱い方
ニュージーランドで私は、一般的な男女のカップルを受け入れている現地ウエディング会社へ業務依頼をお願いしに何度かお会いさせて頂きました。そこで、会社の代表は「LGBTをどう扱って良いのか?」当事者ではない自身からやりたいけど、やるとしたらどうすれば良い?という悩みにぶち当たりました。私自身もウエディングについては無知だったため、そこではまず、大きく式は2つに分けられる事を教えて頂きました。一般的な海外挙式のパターンは2つ。
1.ブレッシング=日本で挙式して式だけ海外で挙げる事。会社で発行した証書をお渡し。
2.リーガルウエディング=ニュージーランド政府が発行したマリッジライセンスをお渡し。
主に1は旅行のついでで行われる事が多いです。3泊4日の旅行で、じゃあ最終日に式だけあげようか?というイメージです。2は政府が発行=政府に認められたという意味があるため、海外挙式と言えば2のイメージになります。ただ、この式の過程で、実際に同性愛者が結婚式を挙げるとなると、厳格なクリスチャンの教会では受け入れがありません。もちろん受け入れ可能な教会はあります。牧師もどちらかといえば、サラブラントといった、牧師と同じようにリーガルウエディングを行える方に立会いを依頼する事になります。ここまではオールクリアー。出来る事に目を向け、むしろ海外挙式に不安な方は日本企業の大手に依頼し海外挙式。海外旅行も多くしていて、自己手配に意味を感じる方は現地企業に直接申し込み、会場や司会者を全てオプションで決められる海外挙式になります。しかし、実際に現実化には至らなかった。何故なら、現実問題、日本と海外(ニュージーランド)結婚の価値の違いがあったのです。
結婚で求められるものが違う。日本国内挙式と海外挙式の価値の違い
「ただね、ニュージーランドでは50歳などでまた結婚式を挙げる文化があるの。だから、メインは現地のニーズに応える式になる。」そうなんです。ニュージーランドはずっと寄り添い続けた夫婦が、何度も愛を誓い、高め合ったり、お互いここまできたプレゼントとして式を挙げられる方が多いのです。1度ではなく、2度、3度場所を変えて。日本国内て人生一大イベントとして1回の結婚式に平均ざっと200万で式を挙げませんか?そういった考え方はまず、海外(ニュージーランド)にはありません。お金は質素で良いんです。でも、何度でも何回でも愛を誓う。式が特別なものではなく、ここまできた二人が特別なのです。
LGBT業界の人は生まれた瞬間に諦めないといけない事が多いです。その一つに結婚。だからこそ自然と結婚のハードルは高くなります。一般のウエディング会社が同性結婚をメインにもっていかないのにはニーズがどこまであるか分からないという不安要素が大きいと思いました。LGBT当事者は、やる事に意味を感じる結婚式が、LGBT当事者ではない観点では、何故、結婚式を挙げる必要があるのか?結婚をして当たり前と思っている方々には私のアプローチではまったく歯が立たず、むしろ「今のニーズはこうなのよ。」とさらっと一般論で片付けられてしまうのです。LGBTを特別扱いしてほしいわけではない。でも、LGBTの想いを特別聞いてあげても良いのではないだろうか?
まとめ
スティーブ・ジョブスの数ある名言の中で特に私が好きな言葉があります。
「人は形にして見せてもらうまで、自分が何がほしいのか分からない」
Appleが革新的な形でiphoneやipadを生み出せた理由に、もともと市場調査を元にしないという根底がありました。まず、つくってみる。まず、かたちにしてみる。それからあれこれ考える。かたちにしてようやく語る事が出来る。かたちにする前に語り合うのは出来ない要素を並べるだけです。
海外の現地ウエディング会社との打ち合わせで感じた、「分からないからやれない」。たまたま老後の楽しみの一つで昔からのメンバーで運営している保守的な会社だったからだろうか?それでも、LGBT業界のニーズは少ないと思われてしまうのには自己の責任を感じた。私は、もう二度とこのような「知らない。」「分からない。」を理由にせっかくのチャンスを逃してしまわぬよう、日本の想いを汲み取り海外へ発信しなければいけない。海外から日本へではなく、日本を海外へ。両方だ。海外在住のLGBTの方々は自分の幸せを追い求めてきた方が多く、まず、今更日本の問題へ主体的に手につける方は多くはない。その一人の私が、海外在住4年目でようやく日本のLGBT業界介入を試みる団体をこうしてここで立ち上げた。知人0、言語もルールも異なる海外でお金をつくって生きて行く厳しさから、せめてでも自分の事を発信するだけで必死だった。でも、今は違う。メンバーとの出会いを通して私はパイオニアの可能性を大いに感じている。
最後に
カナダで日本人経営の同性婚専門のウエディング会社に勤務している知人に昔、言われた言葉。「日本人のカップルがわざわざお金と時間をかけて海外に来るのは、誰にも知られたくない極秘の挙式が多く、だからこそ、その方々の思いを大切にしたい。」
そうなんです。ジャンも驚いていましたが、実際、海外で挙式と聞くと華やかなイメージしか浮かびません。でも、それは一般的な海外挙式において。LGBT業界の海外挙式に関しては、誰にもカミングアウトはしていなく、家族さえ伝えていない極秘で二人の思い出や記念に挙式を挙げる方が大半を占めている現状です。
でも、それは1年前に言われた言葉。3年後には堂々と海外で同性結婚を挙げ、移民し、海外で家庭を築く一つのレールが出来、日本のある都市と姉妹都市として私の在住する場所がなっているかもしれない。そして、同性結婚が多くの選択肢を持ち、式も特別でかつ、ここまできた二人も特別な、そんな式を斡旋出来るように新メンバーとスカイプMTGを終えたヒロトでした。え?新メンバー?あると思います。ますます、パイオニア目が離せません!次はなんと、LGBT枠ではパイオニアでは初のあの枠であの国在住者!Coming soon お楽しみに!
今後とも海外×LGBT=パイオニアを何卒、宜しくお願い申し上げます。