通称名を使いたい!トランスジェンダーが改名する前の履歴書の書き方、バイトのはじめ方
2016/09/25
こんにちは、ジャンです。今日は改名をする前のトランスジェンダーが一度は悩んだことであろう「履歴書」のことについてお話ししたいと思います。
見た目は男(または女)なのに…
さて、青年海外協力隊としての派遣が延期されてしまった僕は、バイト探し中のフリーターでございました。ボラバイトという農家での住み込みバイトを経て6月から無職に舞い戻ったわけです(肉体労働でちょっとだけマッチョになりました)。短期で雇ってくれるところ探すのってなかなか大変なんですよね。田舎だし。そんな僕も先週の金曜日に面接に行き、昨日無事に新しい仕事が決まりました。
6/6の3 good things
①新しい仕事が決まった!
②コンタクトを買いに行けた
③めちゃくちゃ集中して勉強できた!#3good #3goods pic.twitter.com/zfYlqi0r1g— 海外×LGBT=パイオニアJANの呟き (@pioneer_lgbt) 2016年6月6日
地元民なら誰もが知っているお店の中での製造のバイトです。僕は事務で申し込んだのですが、決まる前に男として申し込んだので製造に回された可能性が高いですね。昨日実際に製造場所に行って20キロの砂糖の袋などを持たされ仕事ができるのかチェックされました。無事OKが出ましたよ。農業バイトのおかげかな?
…ん?でも男として申し込んだって、どういう事でしょう?僕は改名もオペもしていないのでこんな見た目(顔出ししてないけど)にも関わらず戸籍上女性名&女性。どうやって?って話です。で、ここに今から書く内容は必ずしもいい結果を伴うとは限らないことなので、もしお試しする方がいらっしゃっても僕は責任を持てません。自己責任でお願いしますね。
ジャン流:トランスジェンダー的バイトのはじめ方
本名の履歴書&通称名の履歴書を用意
今回僕は本名の履歴書と通称名の履歴書を2枚用意しました。そして金曜日の面接時点で通称名のものを提出し、昨日実際に「採用します」と言われた後に本名のものを出しました。実際に雇われるとなったら給与も発生するので本名を知らせないわけにはいかないからです。個人経営の手渡し給料のところならどうにかなるかもしれませんが。
実際に仕事に支障がないであろうことは作業時に持つ重さのものを運んでみて証明済みです。今のところ他も支障がある作業はなさそうです。で、これを踏まえた上でカミングアウト。もちろん「これで不採用にはならないですよね?」的な高圧ムードで行ってはいけませんよ!事情を話した上で、「こちら側としては特に求めることはないので、もし採用するにあたって支障があれば仰ってください。氏名は事務手続き上支障が出るかと存じますので本名をお伝えしました。」という内容で伝えました。制服は男女兼用のポロシャツ、業務内容は男性向けかつ僕にもできるであろう内容ですからね。着替えることもなさそうですし、着替えがあったところで僕自身はぶっちゃけどっちで着替えてもいいです。笑
なんか文字に起こすと僕がすごい不遜なヤツに思えますが、悪い印象は与えていないんじゃないかなぁ。与えていませんように…(希望)。
結局のところ、使えるか使えないか
性同一性障害だろうが何だろうが、バイトなら雇う側からすればめんどくさくなくて仕事ができればいいわけです。多少のめんどくささも、仕事ができれば目をつむってもらえます。
僕は以前も職場で男性名で働いていました。その時は派遣社員だったので派遣会社から派遣されてだったのですが、派遣会社の人にあらかじめ伝えていたので僕自身は変に気を揉むことなく派遣先に配属されました。そういうことでいろいろ神経使いたくないって人は理解ある派遣会社を探すと後が楽なのかも。人が説明してくれるって中々説得力ある上に楽できますからね。笑
僕自身、めちゃくちゃ仕事ができたという訳ではないですが、それでも全力はつくしました。その甲斐あってか入社一年目以内の社員の中で一番の成績を収め、表彰してもらうことができました。そしてそうなると一目置かれる存在となり、周りの人との関係も良好になります(それ以前から良好でしたけどね)。
その会社ではPC作業がメインですが、その際ログインして出てくるのは戸籍上の本名、つまり女性名です。しかし配布物やファイルなど人目につくものに関しては男性名での記載となっていました。休憩表など一部本名のものもありましたが、細かいところまではみんなあまり見ないので気が付かない人がほとんどでしたし、僕の場合は突っ込まれたらカムするスタンスだったのでそのうち慣れてしまいました。
性別欄について
僕は性別欄を迷った挙句どちらにも丸をしなかったと思います。それで「ずぼらな人間」と思われたらそれまでですが、あまり気にされるものではないような気がします。もしどうしても気になる!という人がいれば、こちらで性別欄のない履歴書がダウンロードできます。
まとめ
トランスジェンダーが社会生活を営む上での悩みはまだまだ尽きないところだと思います。しかし一歩ずつ周りの理解を求めて動いていけば自分の居心地がいい場所を探すことはできます。それには往々にして自分自身の努力が必要である場合がほとんど。以前も書きましたが、まだまだ「開いた扉を通り抜けて」いるだけじゃだめで、「閉じた扉を叩きつぶして」行く必要があります。
でもそうやって見つけられた場所には価値があります。皆さんが前に進むにあたって今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。