【性同一性障害者の海外勤務のススメ】性別は女だけど男として海外で働くLGBTが思う労働と性同一性障害の付き合い方
2016/09/29
ヒロト新天地で2週間が経ちました!待望の仕事始まりました。京都の割烹亭をモチーフにした高級日本食レストランのキッチンハンド(厨房シェフの手伝い)です。今日は男として厨房で働くヒロトの性同一性障害者の海外勤務のススメをお伝え致します。
最近、話題になっている性同一性障害。一時、Googleトレンドで上位にランキングに入る程、性同一性障害のワードが注目されたのには1つのニュースがあった。
労働と性同一性障害の付き合い方を海外で働くXジェンダーのヒロトが考えてみた
老舗の京都割烹亭。まさか日本食で働くなんて思っていなかったヒロトがまず、何故、ジャパレス(ジャパニーズレストラン)で働く事を決めたのか。理由は3つ。
理由1.海外一人暮らしはいかに食費を浮かせられるか!賄い最強伝説
今まで海外勤務=オフィスワークだったヒロト。朝礼、メールチェック、昼飯、お客様対応、売上報告。ぶっちゃけパソコンがあれば仕事が出来る環境。その間、彼女が日本食レストランで働いていたため、当時、週休1日制だった私と3つの仕事を掛け持ちしていた22連勤の彼女からしたらば、賄いこそ神様でした。とにかくご飯をつくる時間、皿を洗う時間、もったいない!そんな時間があったら洗濯と掃除をしたい。愛する彼女との念願の1軒屋生活を手放し、一人、ニュージーランド南島クライストチャーチから北島オークランドへ移動しフラット生活(共同生活)をしているヒロトがまず目を向けたのは賄いだった。
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生きていく上で必要な事=食べる事。オークランドに来た時は、「いかにお金を節約出来るか。」と、究極、1日1食生活をしていたヒロトであったが、晴れて賄い生活へ転身。
理由2.お客様は現地のkiwi人(ニュージーランド人)ジャパレスの中でもお客様との絆を大切にする地域密着型
従業員は日本人ですが、お客様は現地人。勤務初日、早速、掃除のため通路を歩いているとお客様に英語で話しかけて頂きました。海外で働くならやはり英語環境に拘りたいし、少しでも英語を使う方が海外ならではの体験になるはず。ジャパレスで働いた経験がないヒロトはとっても新鮮な体験。
長い目をみて飲食業進出も考えているので経験こそ財産。海外はとにかく経験主義。今までも賄い目的でジャパレスにアプライ(申し込み)した事がありましたが、「経験がない」理由で幾度となく落とされました。クライストチャーチという分母が少ない場所での就活だったため、まず、1つの仕事に10~30人以上群がります。激戦区を勝ち抜くとなるとやはり経験と即戦力になれるかどうかなのです。だから私はバンクバーで留学会社勤務の経験があったからこそ、新天地、クライストチャーチでも留学カウンセラーへ就職出来たわけです。
理由3.洗練された雰囲気で自分も洗練される?
実際、決め手は賄いよりお店の雰囲気でした。海外では珍しいプライベートルームあります。とにかくオシャレなんです!シドニーやバンクーバーのジャパレスを食べ歩きしていたヒロトですが、今働いているお店のクオリティの高さに驚きます。働いている自分に酔いしれるそんな環境。賄いのお寿司も美味しすぎる。一番下っ端の私は、一番最後に賄いを頂けますが、全てお持ち帰りさせて頂いておりやす!アーザス!
自分に合っている環境はびっくりするぐらいあっさり決まる
2週間前、3つ仕事へアプライした後に知ったのは、2つは評判が悪く辞めた方が良いと言われている場所だという事。どうやって辞退しようか考えていた矢先、運良く?面接の前できちんと落として頂きました。そして残ったのが今のジャパレス。返事を頂き次の日、面接。そして次の日勤務。まったく仕事が決まらない時もありますが、仕事ていうのは多分、こうしてポンと決まるのでしょう。自分に見合った環境であればすぐ決まる。そうでなければ決まらない。ポンポンと行っていない時に「あれ?自分には見合ってないんだ。」と感じ、余分な時間をつくらず、回避です。
面接時に記入したパーソナルdetailsは迷わず性別、男にチェック!
普通なら、勤務が決まった際に、給料振込み口座や税納者番号(IRDナンバー)やパスポートナンバーを雇用主へお伝えするのですが、今回は面接時でした。それが労働契約書となり、私はここでこの役職でこの給料で働いていますという証明と約款になります。最後に今日の日付と実筆のサイン(パスポートの裏と同じ)を忘れずに。さて、性別の項目ですが、私は必ずSheではなくHeと呼んでもらいたいため、迷わず男性にチェックです!
飲食業の職場でパスポートの顔写真コピーを取られる事はまずないため、性別がばれる心配はありません。カスタマーサービスのデスクワークは取られる可能性が高いです。以前の留学業界はパスポートのコピーが必要でした。フラットの入居時にもパスポートの顔コピーを取られる場合が多いです。そして肝心なパスポートナンバーですが実はあれ、性別を表しているものではないのです!
なので、安心して性別を語れます。
性別は書くものではなく、語られるもの
海外で働くと自分が言った事が全てです。遠慮は無用なので、一番最初にこちらが伝えれば必ず、周りが理解に努めようと動いてくれます。
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むしろ察して!という言葉は存在せず、むしろ言え!というスタンス。私が「Heと呼んで。」「男です。」と言えばみんなそのように接してくれます。つまりは個人の尊重ですね。海外の幼稚園は地域にもよりますが、一人一人個別で時間割が組まれる程、個々に見合ったやり方が尊重されているのです。それと同じで、私も自分で男と言ったからには必ず男として力仕事、体力、求められるものに結果で応えていかないといけません。
ホルモン注射をしていなくても男と名乗れる体格と体力を確立出来ているか?
私の場合、男と言う以上、誰よりも厳しく自分の体型を管理しないといけません。もちろんホルモン注射というドーピングもあると思いますが、私は自分を自分の手で変えていく事に意欲的です。どこまで自己改造出来るかみてみたいのです。早速、ストイックな筋トレ始めました。そしてバス代を少しでも浮かせるために片道1時間歩いて通っています!全ては自分が言った事に責任を果たせるようになるため。あれ?あいつ男のクセに力仕事出来ないな。そう思われた瞬間に男名乗る意味なし!
まとめ
日本にいた時、性同一性障害者の私はまず働く上で、性同一性障害者です!と、言う事は決してございませんでした。言った上で、日本は履歴書、保険証の性別という書き込みで全て分けられてしまうからです。そんな紙切れ1枚で全て物事を捉えてしまう極端な環境だから、第三者が自分の事をとやかく言えるのでしょう。私はバンクーバーで勤務した後、日本に帰り、日本企業で女として働きました。と、いうか当時は働かざるを得ませんでしたが「やっぱ日本違うな。」と感じニュージーランドへ渡航しました。
性同一性障害者として日本勤務、海外勤務を経て、やっぱ違うなと思う箇所は、労働という結果や仕事ぶりではなく、「女のくせに」「男だから」と予め色眼鏡のフィルターで個性をみられる所です。
性同一性障害の当事者である私(ヒロト)がLGBTインタビューを受け不快に想うたった1つの質問〜性同一性障害取り扱い説明書〜
自分のキャラクター、仕事ぶりで判断される海外。年齢なんて紙切れみたいなもんさと思っている海外。男は女はと性別で判断される日本。私の現在、勤務しているジャパレスは日本語環境だが、環境は海外。男も女も関係なくメンバーは〜さん付け、みんな同じ制服。自分がどこまで出来るか試したい方、性同一性障害という言葉さえ忘れる程、自分らしく自分の個性を求めて働ける場所が海外にはあります。
むしろ海外では性別で悩んでいる暇さえありません!笑 私もこのブログは既に3週間前には予約し、今月に英語のテスト、来月に本職採用?を控えているため、今やれるうちにやれる事ではなく、常に1ヶ月後を前倒しでやるのみです!私は常に良い環境を築き上げられるよう、誰よりも良い準備をする事を心掛けています。
制服ではなく、性別ではなく、自分がやりたい!と思う環境への準備進めてみませんか?あえる海外パイオニアメンバージャンがあなたに愛に生きます。9月までの限定企画!1ヶ月後ジャンにあうための準備をご一緒に。