LGBTIとアフリカー女性の地位、矯正レイプ

こんにちは、ジャンです。今回はLGBTIへのヘイトクライムとアフリカの女性の地位の話です。過半数の国で同性愛が禁じられているアフリカ大陸。そこでのLGBTIの扱いと僕の経験について書いてみました。

※引用箇所でLGBTIとなっているので今回はLGBTIとします。また、本記事は個人サイトからの転載です。

アフリカでは現在34か国で同性愛が禁じられていて、スーダンやナイジェリアに至っては死刑に処せられる可能性があります。国によっては法整備が進む一方で、市民の同性愛嫌悪は根強いというのが現実。LGBTIを対象にした犯罪も多発しています。こうした犯罪をヘイトクライムと言います。

レズビアンやFTMへの”矯正レイプ”

アフリカの中で法整備が進んでいるのは南アフリカです。そんな南アフリカでもこのような事件があります。

レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・インターセックス(LGBTI)の人びとを偏見や差別に基づく暴力から守るため、南アフリカでは国内法の整備が進んでいます。憲法は性的指向に基づく差別を禁じ、法律では同性婚を認め、同性カップルで養子をとり育てることもできます。

法整備とは裏腹に、市民の間には偏見が根強く残っており、LGBTIの人たちは日常的に侮辱や脅迫を受けています。暴力は言葉だけにとどまりません。とりわけレズビアンの女性は、「矯正レイプ」(性的指向や性自認を「矯正」しようとして行われる強かん)の標的となっています。ノクソロさんのように、命を奪われることもあります。多くの場合、被害者は警察に報告しません。助けを求めても、まともに話すら聞いてくれないからです。

―アムネスティインターナショナル 南アフリカ:殺されたLGBTI活動家に徹底した捜査を! より引用

アムネスティインターナショナル 南アフリカ:殺されたLGBTI活動家に徹底した捜査を!

この記事の中でレイプをされたのはレズビアンの女性ですが、僕のようなFTMもまた矯正レイプの対象とはなるでしょう。なんせ僕は女体ですからね。

レズビアンとFTMの違いについて言及をしておきます。

レズビアンは”女性同性愛者”ですので、心は女性で恋愛対象も女性です(体は男で心は女で女が好きな人もレズビアンに当てはまりますが、今回の記事に関しては「体が女性」の人が被害に遭うケースですので、この記事の中でのレズビアンは身体が女性の人のみを指すと考えてください)。

FTMはFemale To Maleの頭文字で女性として生まれて男性として生活をする人を指します。つまり体は女、心は男、好きになるのは女性(あるいは男性の場合もありますが今回対象となるのは女性を好きになる人です)、と考えてください。

両者ともはたから見れば女の体で女の人が好きだと言っているわけですから、理解のない人にとっては同じですね。日本でもLGBTがなんちゃらかんちゃら言われてめっちゃ流行っていますが、この違いを理解している人は少ないように思います。

で、強制レイプをして性自認や性指向が「マトモ」になるかと言ったら、ならないわけです。僕は強姦されたとして、男が好きにも、女として生きます!ともならないでしょう。日本でも昔、同じようなことはあったようです。今でもそう思っているオジサンは日本でも多いんじゃないかな。ちなみに日本は、LGBTに優しい国ランキング50位なんだそうな。まぁいい方じゃない?

LGBTに優しい国ランキングが発表。1位はオランダ、日本は50位。

女性の地位の低さ

2013年から南アフリカでアフリカ・レズビアン連合のアドボカシー担当として活動しているファドツァイ・ミュパルツァ(Fadzai Muparutsa)氏はジンバブエ出身です。ジンバブエと言えば、以前記事でも少し紹介しましたが、同国のムガベ大統領が「レズビアンやゲイは犬以下」と発言したことでも話題になったようなゲイフォビアの国です。2002年から約10年間、ジンバブエ国内でLGBTI問題に取り組む市民団体のプログラムマネジャーをしていたそうです。同国で蔓延する矯正レイプのようなヘイトクライムをなくそうと、被害者の支援やサポート、差別的な法改正に携わっていたとのことです。

彼女は「私たちは性的指向に対する差別だけではなく、性別至上主義や黒人女性としての受ける差別にもさらされている」と話します。

ジンバブエ国内のゲイとレズビアンの活動団体でも、『家父長制度』からゲイよりもレズビアンの方がグループ内での地位は低く、居心地の悪さを感じているといいます。

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「お前はレズビアンか?」

僕が南アフリカに行ったとき、飲んで仲良くなった男の人から「お前はレズビアンなのか?」と聞かれたことがあります。僕は自分のことをレズビアンだとは思ってないので、「違うよ~」と答えました。それ以上特に何か聞かれることはありませんでした。その人は酔っ払っていたので翌日、「昨日は不躾な質問をしてごめんな」と謝ってきました。

その時に僕は自分がトランスジェンダーだと説明するべきだったのか?

僕にはわかりません。

イスラエルに行ったとき、仲良くなった宿のおじさんに「寝よう」的なことを言われたことがあります。その時に「いや、そういうのいいわ」と僕は対応したのですが、その人は割としつこくいろいろ聞いてきました。

観念した僕は自分はトランスジェンダーであることを話しました。「よく意味が分からない」と言われたので、性同一性障害を調べて、現地語のウィキペディアを読ませました。

「こんなのがあるんだね。知らなかったよ」とおじさんは言いました。

「理解するのが難しいかもしれない。でも僕はこうだから。自分のこと、女って思えないんだ。」僕はそんな感じで説明しました。そこで「じゃあ女にしてやるよ!」と言われて襲われてたら元も子もないわけですが、おじさんは「わかったよ。ごめんね。君もいろいろ考えて、悲しいこともあっただろうね」と言ってくれました。

どこに行っても自分の性別から逃げられない。これが現実です。ただ、どこに行っても男だの女だの以前に、人間としての信頼を勝ち取る必要はあるでしょう。カミングアウトして信頼を失う可能性だってありますけどね。

もちろん、差別が激しくない国の中だけで生きていくこともできますが、僕はいろんなところに行きたい。「男みたいだね」って言われても事情を説明できない(か、めんどくさい)場合には、「でしょ?よく言われるの♪」とかわすくらいのこと、もうかれこれ10年以上、日本でも、時に海外でもやってきているからです。

僕はアフリカに行っても「女が好きだ」とは言わないでしょう。リスクが高すぎます。僕はそこまで馬鹿ではないつもりです。

自分の望む性で限られた世界で生きるか、望む性を隠しながらいろんなところで生きるのか。

悩みどころですね。

参考サイト

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-Jan, LGBTカミングアウト, LGBT青年海外協力隊