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2018年2月25日完 パイオニアのご愛読ありがとうございました!

ストレートな私のカミングアウト体験談〜初めての女子大学生活〜

2017/08/22

こんにちは!ブルーハーツ好き情熱の真っ赤な薔薇こと、Cocoです!私をカテゴリーに分けてみるとするならばいわゆるストレートです。今回はそんな私がまだLGBTという言葉も知らなかった年の頃は18、日本で女子大に通っていた頃に体験したカミングアウトのお話です。

女性だらけのハーレム環境でもがく日々

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小、中、高と男女共学の学校に通っていた私にとって何もかもが初めての女子大生活でした。一歩大学に踏み込めば女の子だらけ、ランチはカフェテリアでおしゃれなパスタ、口を開けばネイルや美容院の話、「昨日の私のmixi」の日記読んだ?という読んでねーよという質問が飛び交う慣れない環境で、ランチにトマトバジルなんちゃらパスタを食べながら(本当はどん兵衛うどんが食べたい)日々もがいていました。

周りと自分の違いの高低差はまるで天と地。若かった私は必死に周りに合わせなきゃと、自分のアイデンティティをも見失いかけていた頃です。(普段ブランド物を持たないくせに、叔母にルイ・ヴィトンのバッグをわざわざ借りて大学に通ったりしていました...情けねぇ...)

今思うと無理をしすぎでしたが、とにかくめげずに出会ったことのないタイプの女子たちとも仲良くしてみようと決心した結果、地元以外での女子友達がどんどん増えました。きゃっぴきゃぴな環境です。

そんな中出会ったのは超個性派アサミちゃん(仮名)

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友達を通じて知り合った隣の市の女の子、アサミちゃん。綺麗にカールされた長い髪、どこか年上の雰囲気を嗅ぐわせるメイクの彼女は超個性的な人物でした。

みんなでカラオケに行くとリモコンを独り占め。自分の歌う曲を連続5曲入れ、マイクも握りっぱなしで椅子の上に乗り、腰をくねらせビヨンセやらなんやらをもうノリノリで歌います。そんな光景に周りは引いてしまい、シーン。気まずくなった私は、とりあえず空気を変えなきゃ!とタンバリンを手に取りシャンシャン鳴らせてみるものの、余計にシーン。女子って厳しいなおい笑。

さあここから女子たちお得意の「アサミちゃんって私たちとなーんか違うよね?」が始まります。アサミちゃんはいつのまにか「変人」という位置づけになり、仲の良いグループから距離を置かれるようになりました

そう、アサミちゃんは確かに変わっている。道で急にまあまあ大きな声でセクシーボイスを出したりするし。間違いなく変わっている。

がしかし!私はというと仲の良いグループの誰よりもアサミちゃんと一緒にいるほうが楽しかったし、居心地がよかった。なぜなら彼女はいつもあっけらかんとしていて元気だし、なにより「あの子ってなーんか違うよね?」なんて言って誰かを仲間はずれになんてしない。だから、他の子といる時の違和感を感じなかった。趣味趣向は違えど、私は私、彼女は彼女でいれた

なので私はたまにアサミちゃんと一緒に出かけ、ご飯を食べに行ったり、アサミちゃんオンパレードカラオケでタンバリンを思いっきり振ったりして彼女との交流を楽しく続けていました。周りからは「よく一緒にいるねー」などと言われましたが、その頃には私も少し強くなっていたので「うんよく遊ぶよー」と心の中で鼻をほじりながら適当に返事をしていました。

ルイ・ヴィトンのバックも叔母に返し、ランチにはどん兵衛うどんをすするようになっていました。アサミちゃんと仲良くなって、いつのまにか自分のアイデンティティを取り戻せていたのです

別れは突然に、アサミちゃんのカミングアウト

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しかし残念ながら、彼女と私の関係は途絶えることに。いつものようにカフェでお茶をしている時、彼女は私にカミングアウトしてくれたのです。彼女はバイセクシュアルということでした

それはあまりにも突然でした。「私、元彼との話したよね?その後付き合った人は女の子なんだ」と真っ昼間のカフェでアサミちゃんは言いました。私はというと「あ、そうなの?」と一言。そこまでは、彼女の個性的で素晴らしい人柄を知っていたからか、特に何も思わなかった。しかし次の言葉に私は緊張し、どう反応するべきかわからなくなってしまいました

「Cocoと付き合いたいなと思っているから考えてほしい」という彼女のきっと勇気を出して放ったであろう言葉。

私の頭の中は「どう答えるべきか」で埋め尽くされ、出た言葉は「私、好きな男の子がいるんだ」という嘘でした。私には好きな男の子は当時いませんでしたが、あの時の私にはとっさにそう嘘をつくことしかできませんでした。

そこから何を話したのかは覚えていませんが、その日をきっかけにアサミちゃんからの連絡はなくなりました。私もしませんでした

そして今、彼女を思い出す度に思うこと。嘘をつかなければよかったという後悔。「私は女の子を恋愛対象として見れない、それが私だよ」と言えばよかった。彼女は本当のことを只伝えてくれただけなのだから、私もせめて本当のことを伝えたかった。何でも話せる大親友というわけではなかったから私も戸惑ったのかもしれない。でも彼女の存在が私にとってでかかったことは間違いなかった。

あなたと恋をすることはできないけど、みんなから距離を置かれても泣き言ひとつ言わずに凛としていていつでも楽しいあなたを人として愛しいる。と本当のことを言えばよかった。

しかしアサミちゃんは私がストレートだと知っていたのかは分からない。それにしても印象的だったのは、彼女の話し方。「カミングアウト」というよりは、すごく自然な日常会話だった。さすがアサミちゃん。今の私であの頃に戻って話せたら、アサミちゃんとの交流は途切れず今も続いていたかもしれないと思うばかり。きっと彼女のことだから、今頃どこかで彼女のことが好きな人たちに囲まれて楽しく過ごしているはず。

なので私のそんな小さな後悔は意味がないのかもしれませんが、そんな体験は私にLGBTについてもっと知りたいと思わせた理由のひとつになっているのです。

それでは学生時代繋がりで、ジャンさんの同窓会での記事を!

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