「自分は男なんで。」LGBTのカミングアウト?結局性別やセクシャリティじゃなくて仕事が出来るか出来ないかシビアな目で周りからみられている
LGBTの就活に潜む影。カミングアウトするか、しないか?正直、厳しいことを言うけど、入りなんてどうでも良い。会社にとって必要な人かどうか、どれだけ世のため人のために役に立てるか?LGBTのカミングアウトの就活より、自分の言動で全て決まる海外就職についてです。
LGBT海外就職に大切な根回しと、レギュレーション(規則)の関係性
前回、某大手会社のオーストラリア本社勤務の運びをお伝えさせて頂きました。
「ご自身の仕事が、世のため、人のためにどの様に関わっているかを感じ取って頂く事で、仕事に対しての見方や視野が広がってきます。その癖を習慣にし、ご自身の品格にすること。」
入社時に上司が贈って下さいました言葉を胸に、
自らの仕事が世界とどのように繋がり
人様のお役にどのようにして立てるのか深く考え、
仕事をさせて頂ける事に一層有り難みを感じ、
引き続き、会社名、役職に決して威張らず謙虚に邁進致します。
私は今の会社でLGBTを武器に入社した事は一切ございません。確かに、自分のバックグラウンドはお伝えましたが、それは最初の面接の時にしか聞かれませんでした。どちらかというと自己の経歴や2度の面接、スカイプ面接を通して自分という存在が良い、悪いではなく、会社にどのように合い必要とされるかどうかで判断して頂けました。
特に、決め手は、
「Hirotoは感謝の想いを行動へ移そうとするところ。」
そう、私を選んで頂いた上司からお言葉をかけて頂いた事だったと思います。
結局、男か女か誰も気にしていません。誰もみていません。
私は選んで頂いた感謝をいかに会社へ返せるか?そう考え、日々の業務に取り組ませて頂く事で、自然と、根本的な想いが言動へ反映され、「彼は礼儀正しい。」「彼は真面目だ。」そういった評価を得られているかで現在、新しく出来る部署への道を創らせて頂いていると思います。
その過程で、「自分は男だ。」なんて事を言う時間もありません。どれだけの件数を処理出来、正確さと速さを追求し、自己を改善しようとするか。仕事は実績と責任感です。
私が出会ったFTMの方で、自分がやりたいかやりたくないかで物事を考える方がいました。挙句の果てには自分はこれだけやっているという事を伝えてきましたが、あなたがどれだけやっているかは周りが評価する事であって、自分で評価と周りの評価は常に異なります。
その評価は覆すか、覆さないか。努力をするか、しないか。
今回、ニュージーランドからオーストラリアへ渡航するのにとにかくスピードが求められました。それが出来なければ必要ない。3週間後に渡航出来る状態をつくれるか、そして家も1週間でみつけられるかどうか。
最初の1週間はホテル暮らしでした。その間に研修という名の業務をしつつ、仕事が終わったら家を探し、みにいく。休む時間なんて一切ありません。
有難く、家をみつけられたのですが、その家はオーナーの都合ですぐ出て行かないといけない羽目に。そういった事を相談する相手も誰もいません。それでも、「なんでも相談して。」と言ってくれていた上司へどうすれば良いか相談した所、「プライベートと仕事は分けて下さい。」と一言、ばっさり。
全てはライフスタイルのバランスです。それを築けない人は、「あいつ大丈夫か?」と思われます。
私は、今回、家を出て、弱った一面をみせてしまった所で、「弱点をみつけた。」と厳しい言葉をかけられました。
その時に、潰れるか潰れないか。私は、すごくシンプルに物事をみる事が出来ました。
シンプルな見方。それは根回しと、レギュレーション(規則)の関係性についてです。
海外でLGBTを武器とせず働く事は、会社への根回しが非常に大切です。特に弊社みたいな50人以上本社勤務の方がいて、世界各都市に支店がある大企業だと、たった一人のために会社は動いてくれません。
でも、それでも、あいつだったらと思わせられるかどうか。
それが日々の言動で決まります。
私は今回の一連のプライベートの家の事について、支店長から期待を込め、上記のお言葉を頂きました。別室に呼ばれ、「厳しい事を言うけど。」とお伝えして頂いたのですが、私はとても感動し、同時にこの人は私にそうなれ!と期待を込めて言ってくれたんだと、忠誠心を高める事が出来ました。
その時に、自分は家をみつけたのに!ここまでやったのに!と言うか、素直にそうだな、言ってくれて感謝だ、と思えるかどうか。ここも非常に根回しに通じる、人からみられているポイントだと思います。
最後に
ツイッターのエージェント立ち上げまでの呟きはしばし、休止に入ろうと思います。LGBTの留学エージェントではなく、もっと大きな市場でLGBTに雇用を起こせると思っているので、また、違うかたちで時が来たら、呟きを始めるかもしれません。
まずは、時間があれば、オーストラリアへの航空券、保険、住まいを私なんかに投資してくれている会社へ恩返し出来るレベルまで上り詰める事を目指します。
仕事は本当に厳しいです。実際、オーストラリアに来てから自分の出来なさに人知れず、悔しくて目から汗が出た事もありました。でも、それを糧に屈しない力で突き進んでいく事で、「あいつは頑張っている。」という証明になるかもしれませんし、日々の積み重ねが全てです。
あまり人の言動を深く考えせずに、自分の仕事に専念していきます。「Hirotoくん。」そう皆に呼ばれている今、もっと男として部署を任せて頂ける存在になれるように、誰かがしなければいけない事は自分が責任を負い、取り組んでいく。
大事な事なので、最後に、もう一回。
男か女か。そんなの誰も気にしていません。仕事がどれだけ出来ているか。どれだけ会社に貢献しているか。その姿勢が全てです。会社の中には私を女だと知っている方もいますが、その方でも「Hirotoくん。」「He」と進んで呼んでくれる環境。それは自分の性別ではなく、自分の言動で決める事ができる。