海外で働くXジェンダーが国際遠距離恋愛から一人で海外で活きる意味を考えてみた〜愛するパートナーへの感謝の想いを語ります〜
2016/12/04
オーストラリア本社勤務から晴れて1ヶ月が経ちました。つまりは、愛するパートナーとの遠距離恋愛から1ヶ月が経つという事です。ニュージーランドとオーストラリア。同じオセアニア地域ではあるが、愛する彼女は3時間先の世界を生きています。
Xジェンダーのヒロトが愛するパートナーとの将来を考えてみて気付いた1つのこと
私とパートナーが出会ったのはバンクーバー、カナダ。今でもあの日の事を鮮明に覚えている。英語を本気で身に付けるために一切日本人の友達をつくらなかった彼女が、日本人環境に身を置き続けた、日本人大好きのHirotoと出会った日。
彼女は当時付き合っている男の人がいました。帰ったらその人と結婚し、お母さんになる。誰もがそう思っていたでしょう。私もそう思い、応援していた一人でした。そんな彼女のVisaが切れ、日本へ帰る1ヶ月前、私たちは恋に落ちた。
恋はするものではなく、落ちるもの。
恋に落ちてしまった以上、仕方がありません。愛する事に理由なんてないのです。彼女の笑顔を自分が創りたい。彼女の笑顔をずっと創りたい。そう想ったから、それを行動し続けた必然の結果だった。
彼女と結婚する。結婚したい。
言葉にするのは本当に簡単だ。どれだけ私の事を、お母さんへ話しても、お母さんへあいに直接、彼女の実家へ行っても、実際にあってくれる事は一回もなかった。
素直なパートナーは嘘なんてつかない。だから、私の事は「身体は女なんだけど、男として生きている人。」そういって、心友に紹介してくれた。
中には離れていく友もいた。時に真実は残酷である。でも、私たち二人が別れる事より残酷な事なんてない。
日本で二人で経験したアルバイト生活
海外へ行くのは簡単だ。誰だってお金と時間があれば。でも本当に大変なのは帰ってからだ。周りの見る目がまず、変わる。何度も言うが、私は正社員としてカナダで働いていた。でも、それを誰が知っている?誰がその現場をみていただろう?そう、誰も知らないのだ。だから、「遊んでいる。」そう思われ、特にうちの家系は根っからのサラリーマン家系ですから、勤続何年がいかに偉いか?そういったものさしでしか人の事を測る事しか出来ません。誰も理解者がいない孤独。
実際に、再就職はとっても大変でした。私より英語を話せる人なんていっぱいいて、既に海外から帰ってきた人向けの日本の雇用は飽和状態。一部の手に職を覗き。
自分の生活の基盤がしっかりしていない内は、誰かの人生を背負える余裕なんてないのです。あんなに劇的に愛し合って、付き合った二人。絶対に結婚する!そう思っていた二人は、本当にこのままで結婚出来るのか?そう結婚という2文字と本気で向き合うようになりました。
ニュージーランドで下積み生活〜ビザとの闘いと二人で働く大変さ〜
二人ともフルタイムで働くのは生きていくため。家賃を払い続けるため、ご飯を食べ続けるため。そして、結婚するためには、移民をする=永住権の取得が必要不可欠です。
永住権取得となると、ニュージーランドの場合、職歴が移民ポイントへ換算されるので、ワークビザ取得が必須でした。
おそらく、海外でいる人なら誰もが痛感する、ビザの問題。私たちも今、この場所へ至るまで2回、ビザを取得しています。ビザを取得しないと海外で働き続ける事が出来ません。
ビザは通常生活+αなので、ビザのペーパーワークはとにかく大変です。もちろん書類は全て英語で用意しないといけず、特にワークビザは過去働いた職場からのレファレンスレター(人物推薦状)が必要です。
ワークビザ申請=今までどういう人生を歩んできたか明らかになる時
私はいかに彼女が人徳が高い人かこの時、心から感銘を受けました。辞めた職場から集まるレファレンスレター。誰が勤務時間外の作業を快く承諾してくれるのでしょうか?それは、彼女のためだったらと人肌脱いでくれる関係性を今まで築いてきた、過去の産物によって決まります。
実際、レファレンスレターが集まらない!と、ビザ申請を諦めた人もいました。その人は勝手に職場を辞め、過去の職場の人から逃げていきた人でした。実際に、レファレンスレターを書いてくれる人がいるかいないか、頼めるかどうかで、全て決まります。
彼女は8枚、レファレンスレターが集まりました。心友や家族ではありません、過去の職場の方々からです。友達や家族なんて書いてくれるのは当たり前ですから。そして、特にワークビザは彼らのレファレンスレターは必要不可欠じゃありません。
海外で一人で生きていく事で再認識した彼女との関係性
ビザを乗り越えた今、正直に、言います。昔は楽しい事があると、あの頃に戻りたい!と思っていた事がありましたが、そんな事、今は二度とごめんです。確かに楽しかった時もあった。でも、苦労した時間の多さ、喧嘩した時間の方が長かった。
英語が通じないストレス、二人の生活費を稼ぐ労働、そして家事、結婚てなんだ?こんな苦労をするために一緒にいるのか?海外は楽しい!海外で生きている二人が好き!そんな戯言、もう二度と言いません。
環境は何も変えてくれません。全て環境は自分の想いが創り出しているものですから。
何度、お互い嫌になっただろう?もう日本へ帰ろう、日本だったらこんな事で悩まない。日本に帰りたい、、、
結婚しよう!いや、式は挙げなくて良いよ。
あんなに結婚!移民!と思い、二人夢見てニュージーランドへ来てから今年で3年。夢なんてみる暇もなかった。常に今でいっぱいいっぱいだった。いつしか、結婚の話をしても、「いや、式は挙げなくて良いよ。」そう言う中になってしまった。常に変わらないといけない!もっとよくなろうと!お互い求めすぎている所があった。ただでさえ、妥協を許さない厳しい目を持つ二人。
それでも今、離れて、彼女にこうしてあげたい!て、思うのはどうしてだろう?
きっと今まで情けなかったからだ。男なのに彼女を養う事が出来なかった。いつも家賃は折半で、ケチケチだった。結婚する!ていって、結婚資金も200万貯めれてなかった。お母さんにあうのを1回拒絶されたからって諦めてた。ずっと美顔器がほしいて言ってて買ってあげられてなかった。
自分はまだ彼女に何一つ幸せを与えられていない。結婚という未来がどんどん遠くなったのは、自分に財力も彼女を支え守る力量もなかったからだ。
まとめ
変わるなら今だ。本当に彼女を幸せにするとは?
そう想い、単身赴任中でも家にお金を入れるようにした。彼女の誕生日に、初給料でずっと言ってた美顔器を贈った。彼女の実家に、お歳暮を送る事にした。
次、結婚しよう!て、言う時は、本当に結婚出来る時だ。結婚出来る余裕もないのに、結婚しよう!したい!とかバカだった。浮かれてた。
結婚はこの人と添い遂げられるか、可能性があるかどうか、培ってきた安心感と信頼で決まる。彼女にここまで何をしてこれたのだろう?そう、考える事が出来た、一人での海外勤務。国際遠距離恋愛。
一人の休日、買い物、家事をこなす事で、彼女に頼る事なく、自分の力で生きて行く事で彼女を守る余裕を生む事が出来るのかもしれない。
ずっと彼女といたらきっと共倒れしていただろう。お互いがお互いに求めすぎていて、自分の事で精一杯になって。
私生活と仕事のバランスはとっても大事。ライフスタイルの確立。これが一番、海外で活きて行く上で必要な大切な事。
彼女を幸せにしたい。ようやく彼女を幸せに出来るかもしれない。その階段を一気に駆け上って、足を踏み外し、落ちてしまわぬよう、着実に毎日積み重ねていこう。