新メンバーMasaruの身も蓋もない独り言⑥「日本を脱出した理由と愛の勧め」
2016/12/14
便利な日常、そして美味しい日本食と不便のない生活……海外に暮らしているとそんな普通が普通で無くなってしまう。だからこそ日本という国を改めて見直すきっかけにもなってくるのだけれど。それでも苦労することが容易に想像出来うる海外で、自分自身に挑戦したい！そんな強い野望を抱く日本人も少なくない。
海外思考の日本人が増えている？！
震災以降子どもの体調を案じて様々な国に移住した日本人も多い。お隣韓国の若者も熾烈な大学受験を乗り越え名門校に入学、大企業に入社出来なければ意味がない！そんなクダラナイ社会の風潮に嫌気が指して海外就職を目指す人が後を経たない。日本も韓国も豊かな国で贅沢しなければ、普通に幸せに生きていける。（食事も美味しいし）きっと彼らが目指す人生の価値観はお金じゃなくて、鎖に繋がれてガンジガラメになった自分を解放したいが為。例えば仕事一辺倒にならない雇用形態、子どもがいるなら教育環境そして挑戦してみたい！または未知の大海原を見てみたい、そんな好奇心だってあるのだろう。
夢に固執した末の選択肢とは？
私はどちらかというと日本の全てに嫌気がさしたというよりは、自分を愛してくれる人間が日本にはいないという絶望感、そして夢に断たれた失望感から海外に逃避行したと言った方が早いだろう。将来に向けた立派な羅針盤を持って行動してきたわけじゃないし、勉強好きの優等生でも勿論ない。ただ揺るぎなくて脆弱な夢だけを追っかけて人生を突っ走ってきた、ドリーマ。夢を取り上げられた人間に残された選択肢なんてそこまでなかった。
「愛か死か」
バカみたいに思うだろう、だけど社会不適合者極まりない私にとっての選択肢はこの2つしかなかった。結局愛の逃避行に人生の舵を委ねたって訳ね……実に滑稽だけど、それでも愛って心地よいボートみたいで、ついつい長居したくなっちゃう。これが理想の人生と聞かれたら？かもしれないが、旦那と出会えた奇跡に超える幸せはきっとないのだろう。
脇道が少しそれたけど、日本にいてもそうだけど海の向こうに渡っても、やっぱり人間。仕事だけに没頭出来るほど人間できていない。溢れんばかりの性欲は収まらないし、人を愛したい！愛されたい！そんな当たり前の感情はセーブ出来ない。1人で孤高に戦うことが多い海外移住者にとって、恋人や配偶者の存在ってとても大きなものなんですよ。
LGBTが当たり前の価値観に戸惑う
日本にいたらゲイにレズビアン、街で視線があって恋に落ちるなんて滅多にない。会社、プライベートでも自分を押し殺してクローゼットの世界で縮こまり、ネットで恋人探しがいいところ。でもね世界は広くてゲイがレズビアンが、街角で恋愛出来ちゃう、そんな普通がその辺に転がっている。地下鉄で助けてくれたカナダ人男性が、たまたまゲイで言い寄られたことも、某B＆Bで話しかけたオッサンに抱かれたり……こんな素敵なアバンチュールが日常生活に存在するって、私のような人見知りのゲイにとっては、とても新鮮で刺激的なものだったことは言うまでもない。
LGBTの世界に生きる人が目指す国々、アジアであったりアメリカ、カナダ？に欧州と……人の数だけ可能性は世界に広がっていく。全くモテない私が遅い第二の青春を体感したのはだけど欧州だけ。私の留学先が例えばオーストラリアだったら、アメリカだったら私はもしかしてホームシックに泣く日々を送っていたのかもしれない。
まとめ「愛って大切だよ？」
どんなに強がっても、人はいつも一人、これから海外に出るあなたも素敵な恋愛をしてほしい。日本にいても素敵な伴侶に会えるかも知れない、でも海外の魅力って素の自分で毎日を過ごせて、そして当たり前にゲイ、レズビアンが自己主張できること。日本人の私にとっては「職場でバレたら……」とか「差別されるんじゃ……」とか思ってしまう、逆にそんな風に捉える自分はきっとまだまだ海外の柔軟性・価値観に適応できていないんだろう。
人生、点と点が常に直線になって理想の道を歩める人なんてひと握り。時に迷ってしまう時は、考えすぎずに直感だけで海外を目指すのも悪くないと思う。もしあの時……なんて考え出したらキリがない、目指す指標が見えない場合は漠然と本能に身を任せる、そんなフットワークの軽さだって時に必要。海の向こうでは多くの困難が待ち受けている、勿論喜びだって。どこに行ったとしても、どんなにシングルライフを楽しみたくても、やっぱり素敵な恋愛を移住先でも楽しんで欲しい。愛って、やっぱりいいもんなんですよ。