新メンバーMasaruの身も蓋もない独り言⑨「家族」
2017/01/04
親といい感じに距離を詰めてから早数年……スペインと日本の距離感は遠すぎずそして近すぎない、私にとってはベストなディスタンスなのかもしれない。慕情を感じることは一切ないけれど、ふるさとの味というものはいつまでたっても日本人の私を形成する大切な要素になっている点は否定できない。
ハードすぎる年末年始
多忙な年末年始はとにかく体調不良に見舞われて、ひたすら旦那の看病をマイルドに受けながらダラダラと過ごしてしまった。インフルに羅漢する度、もう死ぬのではないか?と思う位辛い訳だが、それでもやっぱりおなかは空くもので……旦那のよくわからない自作料理は進んで食べたくはないけれど、日高屋のラーメンに大久保の韓国料理、そして大好きなしゃぶしゃぶを空想の中でがっつり食べたりして、英気を養ったりした。
スペインと日本の家族事情
当分現実的に美味しい日本食を食べる機会には恵まれそうにないけれど、最近というかまたある事象に悩まされている。それは家族(義理)について。私は元々白状なタイプの子どもなので、格段自身の親と円滑な関係を保てていなかった。しかしここはスペイン、日本とスペインの家族のあり方はこれまた異常に異なり、とにかく親離れそして子離れが出来ていない。私からしたらつかず離れずな親子の関係にしばし動揺を隠せないでいたが、やはりどこの家族を見ても大差ない。ママ、ママと30過ぎの男が甘えてみたり、年金暮らしの親が子供にお小遣いを与えていたり……経済がうまく機能していないこの国では家族が一丸となって生計を立てるのは珍しくないことだけど、やっぱり親子の間のアツイ絆は日本人の私にとっては少し理解しがたい。
私の義理の家族はいい意味でも悪い意味でもとても近い存在だ。満百歳に近い大叔母を筆頭に、叔父x2と義理の両親……みんな私にとっては理解者であり大切な家族には変わりないのだが、とにかく旦那とお義母さんの折り合いが悪いことが悩みの種。毎度毎度家庭を顧みずに街に出かける母は、いつも病人の父をほったらかし。何かあるとすぐに旦那が呼ばれ、その度に激しすぎる口げんかが始まる。親子の血は争えず、似た者同士キレるポイントも似ていて、幾度となく繰り返される親子喧嘩にはもう参っている……
これが彼らの愛の形いえばそれまでだが、私的にはもう少し平和な毎日を過ごしたい。まだ若いのに体調不良で入退院を繰り返す父と、カラオケに夢中で家事放棄現在進行形の母、そして極めつけが徘徊壁著しい大叔母と遺産狙いの縁戚の禿げ親父……泥沼の家族劇はいつも平和な海原を一瞬に茨の海へと変貌させる。
何もできないから不甲斐ない……
私は外国人で言葉もそこまで堪能じゃない、何事もオールマイティーにこなせる非凡な才能がある訳じゃない。私が家族に出来ることは?と自問自答しても明確な答えが出せないでいる。もっと家族に献身的になれればと思いながらも、時間と現実と言う残酷なものに立ち向かうことを辞めてしまえば私はきっと生きるしかばねになってしまう。正直日々巻き起こる戦争のような家族問題が、しばし私達の大きな課題になってくるわけだ。
結婚は当事者だけの問題じゃない、当たり前なことがようやく身にしみてきた結婚3年目の冬。どうにもならない事象をなんとかやり過ごせる、そんな術を持ち合わせていたのなら……でもそんなモノをもって人生を円滑に歩むことが出来たとするならば、私は旦那と出会っていなかったのだろう。
まとめ
人生はいつもラビリンス。迷い込んでは道を失い、そして迷子になりながらなんとかゴールを目指していく。家族問題、仕事もお金も結局のところ、みんな同じ。人生にはつきもののこれらの問題点は、いつのまにかなんとかなっていたりするもので、バスの停留所みたいに過ぎ去っていくものなのだろう。
今はきっと辛くても、多分いつか、流れが変わる。そう願いをかけて、今日も家族そして旦那と向き合っていこう。うん、そうしよう。