バンコクでタクシーに乗ったら久々に「きみ、男?女?」って聞かれた話

こんにちは、ジャンです。今回は久々にバンコクで「男?女?」と聞かれた話について書こうと思います。日本でもたまに聞かれていたこの質問。どこまで答えるのが正解なのでしょうか?何気ない疑問に恐怖を覚えてしまうのはなぜなのでしょうか?

バンコクで久々にタクシーに乗ったら...

タイに来てから早くも5か月が過ぎる今日この頃ですが、デング熱にかかって人生初の入院をしておりました。僕は風邪などもあまりひかないですし、基本的に健康体なので入院の経験がなかったんですね。注射とか採血とかそういう針を刺される行為が死ぬほど嫌いなのですが、毎日血液検査があったり点滴を打ったりしたのでぶっすぶっすと針を刺されておりました。

任地で入院していたのですがJICAから経過観察を要するために首都で入院するように言われ、お迎えにまでお越しいただき、僕はバンコクにあるタイで一番のおハイソな病院に入院することになりました。さすがの手厚さです。日本国民の皆様ごめんなさい。

無事に退院した後も経過観察と療養を兼ねてバンコクに滞在。なんと発症後3週間職場に行かない(行けない)という日々を過ごすことになったのでした。退院後1回目の検査は見事に引っかかり、まだ任地に返せないと言われました。お医者さんには悪くなってしまった肝臓の数値を戻すためにひたすらダラダラ過ごすように言われ、僕はこれ以上ないくらいダラダラしていました。それが功を奏しやっと数値は回復。お医者さんにはダラダラしていたことを褒められましたが、そんなことを褒められたのは人生で初めてです

さて、そんな検査に行く途中、僕はその日病院のシャトルバスが見つけられずタクシーを使いました。タクシーの運転手はとても人懐っこそうな人で、なぜか助手席を手でパンパンと叩いて前に座るように合図しました。僕はつられて前に座りました。

「人懐っこそう」という僕の見立ては正しかったようで、ガンガン話しかけてきます。僕がタイ語が話せることがわかると彼は更にヒートアップしました。どこに住んでるんだ?そうかそうかチェンライか!何の仕事をしているんだ?結核対策?そうか、結核は危ない病気だから君も働くときはマスクをつけないとな!今日はなんで病院に行くんだ?デング熱!?そうだったのか、大変だなぁ。

まぁここまでは想定内です。

そしてまぁタイ人あるあるですがいきなり恋人の有無を聞いてきます。いないよ、と答えると、

「そうか、というか君は女?男?」

と聞かれました。

えー、そこから?

僕はタイ人、特にバンコクの人には僕がトランスジェンダーだってことは一目見て分かってるんだろうな、という前提でしゃべっているので僕は彼は僕のことをトムボーイだと分かっているのだろうと思っていました。

うーん、僕はとっさの判断を迫られ、トムボーイだと答えるのも違うような気がして(僕はたとえそう認識されていても自分のことをトムボーイだと思ったことはない)、さらに最近病院の検査でFemaleの文字を目にしまくっていたこともあり「女だよ」と答えました。なんかウソついてる気分

でもそこはさすがバンコクのタクシードライバー、さらに話を進めます。

「へぇ、好きなのは女?男?」

 

/ なんなんもう!笑 \

僕は正直に「女が好きだよ」と答えました。

するとドライバーは何を気に留めることもなく話を続けました。ところで恋人がいないって、今いくつなんだ?25歳!?その年で恋人がいないなんて歳食いすぎだ!(失礼な!)早く恋人を作れ!タイにはかわいい女の子がいっぱいいるぞ。優しいのかって?優しいさ!君はカッコいいから絶対すぐ恋人を作れる。本当だ。タイと日本の国際恋愛、イイじゃないか!

僕は勝手に盛り上がってんじゃねーよ!と思う一方で、こうやって話しても何の偏見もなくざっくばらんに明るく話してくれるドライバーに好感を抱きました。

 

そこに偏見があるかどうか?

僕は昔バックパッカー旅をしていたのですが、インドでも、イスラエルでも、南アフリカでも男なのか女なのか聞かれていました。当時はホルモン注射も打っていませんでしたがそういう風に聞かれていました。日本でも見知らぬじいさんに聞かれていました。その度に適当に答えていました。男だと言ってみたり、女だと言ってみたり。

(※僕はHossyやヒロトさんのように身長が高くないので、高くないどころか女子平均も下回るのでパス度は0だと思い込んでいました。が、その実身長はあまり関係なかったりするようです。不思議。)

そういう時や今回、なぜ答えに窮するのかというとなんだかんだ言ってその先にある差別や偏見が怖いからなんだと思います。本当のことを言ったら引くだろうか?この国の人にトランスジェンダーという概念は通じるのだろうか?気持ち悪がられるだろうか?差別されるだろうか?

世界には同性愛者が死刑に値する国だってあります。そこの国の人から見れば僕はトランスジェンダーだ!なんて言ったって、女性同性愛者にしか見えないでしょう。

受け入れてもらえるかどうかは、相手が育ってきた環境や宗教にも左右されます。

タイ、特にバンコクという性に寛容な国の大都市であればこのようにさくっと受け入れてもらえることが多いようです。少なくとも知り合ったばかりの誰かがニコニコと笑顔でざっくばらんに話をしてくれることを、とても嬉しく思いました。

その一方で、女だと答えたのって正しかったんだろうか?そう思いました。この質問にどう答えるのが正解なのかはケースバイケースで、きっと今後も悩み続けるのだろうと思います。

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-FTM, Jan, LGBTカミングアウト, LGBT青年海外協力隊, タイ, トランスジェンダー, 性同一性障害