中身より外見が重要?〜ハロー効果とパス度とありのままの自分〜
2017/11/21
こんにちは、Cocoです!外見よりも中身が大事。まさしくその通り。というより、そうであってほしいです。笑
しかし実際はどうなんだろう?もしかすると見た目だけで判断したり、されたりすることの方が多いのかもしれません。今回は見た目の重要さ、ありのままとは何かを考えてみました。
ハロー効果の力
「人を見た目で判断してないもん!」私はずっとそう思って生きていました。しかしそれはウソでした。『ハロー効果』というものを知ったのがきっかけで、よくよく考えてみると、見た目だけで相手を判断してしまっている自分がいることに気が付きました。
これは私が知人に出会った当初、抱いていた印象です。無意識にさらりと。
私:タトゥーがゴリゴリに入った同僚のAさん、不良ちっくで怖そう…。
真実:誰よりも真面目!そして優しい!
私:ファッションが自分好みのBちゃん、気が合いそう!
真実:全く話が噛み合わず…。残念。
私:チャラチャラして見えるCくん、きっと遊び人でしょ。
真実:恋人に超一途、そしてピュア!
こんなふうに、誰かに出会って初めに持つ印象は、蓋を開けてみれば全く違うかった。そんな経験がみんなあるのではないでしょうか。そう、私たちはその『ハロー効果』とやらにまんまと踊らされているのです。ハロー効果とは...
相手の目立った特徴(外見や肩書)だけでその人の全てを評価してしまう効果
という人間の心理のことらしいです。さらに心理学者アルバート・メラビアンの研究によると、なんと人が他人を判断する際の基準は
見た目 55%
話し方 38%
話の内容 7%
55%!!!やはり私たちは無意識に『第一印象で目に入る見た目』で相手の大部分を評価し合っているみたいです。その次に話し方(声のトーンとかゆっくり話す、とかかな?)、1番重視してもらいたい話の内容はたったの7%...。
そりゃ、いくら人を見た目で判断しない!と心に決めても、なかなか難しいはず。
例えば、内面をよく知らない相手でも、イケメンや美人なら性格もいいと思い込む。語学が堪能というだけで仕事ができる人と高評価を持ってしまう。
無精髭だらけ、よれよれスウェット、だらしのない外見。そんな相手に対して『きちっとしている』などの好印象を持てないのはしょうがない。
「外見で人を判断してはいけません」とよく言うのはきっと「どうしても私たちは外見で人を判断してしまうもの」という裏返しなのかも。
そうしたくなくても、しているつもりはなくても、相手を容姿や格好などの第一印象で勝手に評価してしまうのが人間のサガ。見た目の持つ威力の大きさは半端ないってことです。
パス度
そしてパス度。これは、FTM(女性から男性のトランスジェンダー)なら男性に、MTF(女性から男性に)なら女性に”いかにそう見えるか”という度合いのこと。
例えばMTFなら、より女性的に見せるために髪やファッション、メイクで女性らしさを出せるし、その他にもパス度を上げるにはホルモン注射、性別適合手術、声帯手術、更に戸籍上の性別を変えるなど、様々な選択肢があります。
しかしホルモン注射や性別適合手術、声帯手術となると体を変えるというイメージから、
・そこまでする必要があるの?
・周りが認めてくれているんだからリスクの大きいことをしなくてもいいのではないか。
・ありのままの自分を受け入れるのも大切だ。
などの声もちらほら。では、果たしてなぜパス度は重要なのでしょうか?
社会には『男のルール』と『女のルール』がたくさん転がっています。トイレやお風呂、書類の記入、何気ない会話。何から何まで性別にまつわる面倒くさいことがいっぱい。ぱっと見判断な世の中で、いかに女らしく/男らしく見えるかを意識する、もしくはされることは避けられない。
そして先程登場したハロー効果からわかる、他人から第一印象で判断される場面は思っている以上に多いということ。
そういった意味で、自身のパス度をある程度気にすることは、大切なのだと思います。
そしてトランスジェンダーの人に限らず、モテたい。誰かに認めてもらいたい。コンプレックスを無くしたい。自分に自信を持ちたい。そんな風に『周りにどう見られているか』を気にして、誰しもがパス度に囚われて生きているのかもしれません。
自分勝手?な『ありのまま』
ありのままの自分。ありのままのあなたが好き。なんて美しいフレーズ!もちろん私もそんなふうに思われたいです。でも、間違った方向でありのままを重要視してしまうと、単に身勝手になってしまうことも。
仕事の面接に、いくらそれが普段の自分の姿だとしても、よれよれな服装、不潔に見える状態で行く人はいないでしょう。
合コンへいざ出陣!という時にボッサボサの髪、ノースリーブからボーボーのワキ毛が見え隠れする外見で「私良い人!中身を見て!」なんて言う女子はドン引きされることでしょう。
どれだけ能力があっても「採用されるには服装どうにかして!」どれだけ心がきれいな人でも「モテたいなら外見を磨く努力もしなきゃ!」と突っ込まれるはず。だからみんなTPOに合わせて装備して出かけるわけで。
上の例は少し大げさですが、そんなふうに「ありのままの自分を受け入れてくれ」つまり「格好や外見で判断しないで」と相手に求めるのは時に自分勝手な押し付けになってしまう。相手に受け入れてほしいなら、受け入れられる為にまず外見を磨く努力も必須ということ。
そしてパス度に関しての「周りが分かってくれているんだからありのままの体を受け入れればいいんじゃない?」という意見。
どれだけ自分の親しい人たちが自分のことを分かってくれていようとも、生きていく中で自分のことを知らない他人と関わることは避けられない。自分のパートナーの家族や友人、仕事先の人など、常に新しい人間関係は生まれ続ける。
リスクが大きかろうと、誰が何を言おうと、ホルモン注射や性別適合手術で自分の外見を心に合わせることで、そういった日々の面倒くさいことや理不尽なことから開放されることもある。もちろん、自分の心にもしっくりくるかもしれない。
そう考えると、もし大切な人に「ホルモン注射や性別適合手術をしたい」と言われても、私は決して「やめてほしい」とは言えないと思います。
まとめ
パス度さえ高ければ、私達は幸せなのか?そんな疑問が頭をぐるぐる回ります。
きっと、答えはNOだと思います。
今回はさんざん見た目の重要さをお話させて頂きましたが、結局のところ外見なんていうメッキはすぐに剥がれてしまうもの。
だっていくらイケメンな顔面を持っていても、ユーモアはないわ思いやりはないわ自分勝手だわってな奴ならみんな離れていくでしょう。
でもそういった人の中身って、相手をよく知らないうちは目に見えるはずもない。第一印象が大切なのは、中身を知ってもらう為のとっかかりとしてだけ。
その表現方法が、ファッションやメイク、ヘアスタイル、ホルモン注射や性別適合手術。仕草や話し方などの雰囲気であり、そういった努力をするのは素敵なことだと思います。
しかし『ありのままの自分を愛して欲しい』なら、外見ばかり磨いても意味がないのも事実。
いつだって魅力のある人、ありのままを愛される人は、外見が良いだけじゃなく、自分に自身がある人。外見のコンプレックスにばかりに囚われていない人。そう思います。
他人から目に見えるもの、感じれるものを作り上げるのは自分の心の奥の底、内側の部分。だから中身は外見に現れる。
ホルモン注射や性別適合手術。色々な意見があり、どの選択をするかは人それぞれです。自分を磨くために、ありのままで生きる為に、どんな道を歩むのか。
確実に言い切れることは、自分自身を愛せていない人は、他人を愛することも難しいということ。素直な自分の気持を聞き、弱い部分を認めてあげることができている人は、とっても強くてかっこいいということ。
そういったことをひしひしと感じたヒロトさんの記事がこちら。考えさせられます。